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 呂布が孔明以上の切れるヤツだったら 

1 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 13:13
どうなってたのだろう?(演義版で)

2 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 13:14
呂布「これが饅頭(まんとう)だ。」

3 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 13:21
呂不韋になってしまいました

4 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 13:24
呂布「陳宮。俺は朝敵となるのを好まぬ。曹操と組み、袁術を討伐する」
陳宮「何を仰います。早く曹操を討たねばその勢力は日に日に肥大化して行きますぞ」
呂布「袁術の拠点寿春は許都を超える豊かな都。ここを中心に国造りをすれば曹操など」
陳宮「しかしながら今更曹操と同盟など適う事ではありますまい」
呂布「大丈夫だ。手はある」
陳宮「それは」
呂布、剣を抜いて陽に輝かせる。陳宮、それを不思議そうに見る。
絶叫とともに鮮血が呂布の身体を染めた。
呂布「許せ、陳宮。俺が曹操と組むためにはお前の首が必要だったのだ」
呂布に軍師はいらなかった。

5 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 13:25
どこかでのんびり暮らして、天下の器を持つ人物に会うのを待つ。

6 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 13:34
呂布「袁術を討ち滅ぼし、孫策との盟約を得た今、次の敵は曹操だ」
張遼「曹操の陣営には名だたる参謀将軍があり、劉備もいます」
呂布「時に劉備と曹操は許田で揉め事があったと聞く」
高順「彼ら二人は帝位に関する考え方が違うようで…」
呂布「ならば劉備に密使を使わせ、ともに曹操討伐の密約を結ぶのだ」
張遼「なんと」
呂布「我が心は常に天子様とともにあり。董卓を討ったのもその為だった」
高順「劉備は勤皇の男。必ずや殿の志に呼応するでしょう」
呂布「同時に袁紹にも使者を使わせ、内外より曹操を討つ」
張遼「おお」
呂布「慎重な袁紹はおそらく一気に攻め入る真似はするまい。
    されば彼らが曹操を牽制している間に我が騎馬軍団が
    天子と都を得る事は間違いない。そうなれば天下は我が物」

7 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 13:59
南征の際モウカクを一騎打ちにて捕獲する呂布
北伐の際キョウイを一騎討ちにて捕縛する呂布

8 :スポルチ:02/09/13 13:59
>>4
これぞ「泣いて陳宮を斬る」

9 :スポルチ:02/09/13 14:02
っていうか、呂布の戦闘力に孔明の知略・・・。
強すぎてどこぞの覇王のように誰も信用しなくなりそうだ。
「自分でやるのが一番だ」

 そして劉邦もどきにやられる。

10 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 14:12
曹操「この縄を解け! もしくは少し緩めよ」
呂布「いいだろう。非力なお前だ。少しくらい緩めても逃げ出せまい」
曹操「話の解る奴。ところで俺をどうするつもりだ」
呂布「そうだな。ここは一つ縛り首と行きたいところだが」
曹操「呂布、俺とお前が組めば天下は思うがままだ。俺には無敵の用兵術がある」
呂布「無敵の用兵術か…。それなのに何故、才能を持ちながら俺に敗れた」
曹操「天運が俺に向いてくれなかっただけのこと」
呂布「それは天もお前の存在を許していなかったのではないか」
曹操「なに、天は英雄に試練を与えるものなのだ」
呂布「…どうしたものかな、劉備殿」
劉備「彼が朝廷を脅かす事、董卓も及ばぬ野心が成せた事と思います」
曹操「こ、この大耳野郎! 人の恩を忘れたか」
呂布「劉備殿が受けたのは朝廷からのご恩であって貴様からの恩ではない」
曹操「この曹操、きっと力になる。殺してくれるな」
呂布「ふん、解った。その命、助けてやろう」
劉備「それはなりませぬ!」
呂布「いいのだ。そのかわり、貴様をその祖父の如く、宦官にする」
曹操「なんと」
呂布「お前は宦官として生きてこそ祖先への孝が成るというもの。
    生まれ変わった気分で朝廷に仕え直すがよい」

11 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 14:28
袁紹「呂布よ。どうして都に我が軍の入る事を拒む」
呂布「よく聞こえぬ。巨万の兵に隠れていないとものも言えんのか」
袁紹「我ら朝廷の重臣を都に入れないとは何事だと申しておる」
呂布「おい、河北の兵卒ども。袁紹殿は重囲に隠れているため、
    俺の言う事も聞こえていないらしい。
    我のように陣の前に出て大音声で語れと伝えよ」
袁紹「ぐっ、聞こえておるわ」
呂布「やっと数歩、前に出たな。その勇気に免じて答えてやろう。
    今、その身を、臆病を、兵の中に隠しているように、
    貴様は野心を隠している。帝位簒奪、それがお前の野心だ」
袁紹「世迷言を申せ。余は漢朝の臣。どうしてかような暴挙を企めよう」
呂布「劉虞殿や袁術のこともある。どうしてかような言葉を信じられよう」
袁紹「貴様こそ、変節を繰り返す梟雄ではないか」
呂布「我が戦は常に大義とともにある。見よ、この旗を」
呂布の陣営から『漢』の旗がいくつも立ち並んだ。
そしてそれは彼の旗である『呂』や『張』や『高』など、
その臣の旗よりも巨大なものだった。
呂布「漢の旗が、お前を逆賊だと言っている。さあ、矛を交えようではないか」
呂布が戟を高く振りまわす。『張』、『高』の旗が左右より前に出始めた。
袁紹「いかん。逃げるぞ!」

12 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 14:53
>>9
関羽「兄者。このまま我らは呂布の一部将と終わるのでしょうか」
劉備「さあな、呂布は武勇無双でしかも切れ者。逆らっても勝ち目はない」
張飛「だけれど、あいつのやり方には時々反吐が出そうになるぜ!」
劉備「確かに粗暴に過ぎるきらいはある」
関羽「粗暴というより、残忍です。呂布に降らなかった人材は皆、
   とてもむごたらしいやり方で殺されました」
麋竺「敵兵の扱いもひどく、協力した民も残らず煮殺されました」
簡雍「しかも、袁紹の残党を騙まし討ちする様は
    信義も何もないやり方でしたな」
劉備「だが今のままだと呂布を討つ大義に決め手がない。
    朝廷にはしかと尽くしており、過失らしい過失がない」
関羽「確かに朝廷への忠心が本音かどうかは解りませんが、
    曹操のように驕慢な真似は控えています」
張飛「でも何をやるか解ったもんじゃねぇぜ」
劉備「…今しばらく時間をくれ」

13 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 15:33
面白すぎ(藁
すごい文才だ。

14 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 15:36
何故丁原時代からスタートしないのか疑問たっぷり

15 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 15:49
>>13
ジサクジエーン?
何が面白いのかさっぱりなんだが。
小ネタにこだわりすぎ。

16 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 15:54
演義ベースでも曹操が総力を尽くして尚敵の自滅でやっと勝てた
官渡を人材不足の呂布では勝てない

17 :安国寺恵瓊 ◆An5AfdN. :02/09/13 15:58
このスレのレス数予測

一週間後→305
一ヵ月後→423
dat落ち→678

>>4の文才により、最初のうちは稀に見る名スレとして君臨する。
しかし次第に職人のレベルが落ちていき、飽きられていく。

18 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 19:44
粗野で強かったからこそ呂布。だから人気があるしな。
智謀に優れた呂布は項羽と同じ四面楚歌になったんじゃないかな?

19 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 22:53
じゃあ、孔明が呂布以上の豪傑だったら?

20 :スポルチ:02/09/13 23:01
 孔明は事務の仕事をほとんど自分でやってたっていうから
こいつも自分の能力しか信じれない類だと思うぞ。

21 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/13 23:20
まず董卓なんかに仕えない。

22 :スポルチ:02/09/13 23:56
>>21
 でも董卓に使えて呂布に何かマイナスがあったかな?
乗っ取りに失敗したけど。

23 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/14 00:00
おもろいぜ。

24 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/14 00:08
>>4からの職人ですが、自作自演はしていません。
しかし続きを書く予定もありません(藁

25 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/14 00:08
それだけを言いに来た。

また会おう、呂布に魅せられた者たちよ!

26 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/14 01:25
続きキボン。
おもろいよ、これ。

27 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/14 21:16
誰か職人さん続き頼んますわ。

28 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 03:30
呂布「すると、劉備が我が領内より逃げたというのか」
張遼「関羽殿がそれがしに置手紙を残していた為、判明しました」
高順「それでは劉備殿本人は何も言葉を残さなかったのか」
呂布「そうなるな」
高順「何と言う恩知らず! 何と言う不義者か!」
張遼「しかし劉備殿は殿の何が気に入らなかったのでしょう」
呂布「あいつは龍なのかも知れない」
張遼「龍?」
呂布「あいつの意志によるものか、周りがそうさせるのかは別として、
    劉備には、彼自身の天下を築かねばならぬ宿命がついているのだ」
張遼「追いますか?」
呂布「うむ。だが、彼が別天地で築く天下を見てみたい気もする」
張遼「それを決して、実現させてはなりません」
呂布「…逃げたのは劉備一党全員か。何人になる?」
張遼「恥ずかしながら、我が軍に所属していながら劉備殿に心酔していた
    若年兵も含め、総勢五千の人数。それが荊州へ向かっています」
呂布「追え、逃すな。ただし殺してはならぬ。生け捕りにせよ。
    俺は彼自身より裏切った理由を聞きたい」
高順「御意!」

29 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 03:45
轢死が替わった

30 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 03:58
博望坡。

劉備軍五千が、小高い丘に陣を構えている。
守りに適した地形だった。
高順軍一万は、それを囲むようにして陣を広げた。

無論、丘の全てを取り囲め程の兵数ではないので、
劉備軍は逃げようと思えばいつでも後ろから逃れられる。

だが劉備はそれをせず、荊州の主・劉表からの援軍を待っている。
一方、高順はしきりに劉備を挑発し、決戦を挑もうとしている。
対陣は三日目になった。

高順「劉備! なぜ我が元を離れようとする!」
劉備「お前たちこそ、なぜ我々を暗殺しようとした!」
高順「な、なに?」
劉備「呂布殿とともに天下を平らげようと尽力する私を、
    お前たちは密かに殺そうとした。
    だからこうして同士を連れて荊州に逃れようとしたまで」
高順「ば、馬鹿な! デタラメを申せ。そんな企みは誰も抱いておらぬ」
劉備「黙れ。帰ってお伝えせよ。我々は呂布殿に反旗を翻すものではない!」
高順「くそう。嘘八百押し並べてでも逆賊の汚名を逃れようとするか」
劉備「さあ、帰れ帰れ!」
高順「こんな時、殿がいれば…」

31 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 04:09
更に数日を経て後。

関羽「あれこそは劉表殿の援軍だ!」
張飛「やったぞ!」

劉表自身の出陣はないが、蔡瑁が二万以上の兵を連れているのが見える。
しかし、何か様子がおかしい。

蔡瑁「劉備の陣にこれを届けよ」

劉備の元に簡雍の首が届けられる。
荊州への使者に送ったはずであった。
蔡瑁の使者は唖然とする劉備に向かってはっきりと言う。

使者「劉表様は『朝敵、劉備。覚悟せよ』との仰せです」
劉備「…おのれ!」
使者「これにて御免」

蔡瑁の軍勢が、高順と合流して劉備軍を取り囲む。
物見などの報せから察するに、劉備軍の兵糧はあと数日で尽きるはず。
無理をすれば一ヶ月は耐え忍ぶかも知れないが、それまでの命。
高順は折を見て降伏の使者を立てるつもりである。

だが、劉備軍の陣中からは、「高順討つべし」
「蔡瑁討つべし」の声が高まりつつあった。

32 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 04:32
劉備「かかれ」

夜明け前。劉備軍による決死の奇襲。張飛の騎馬隊が第一波だった。
突然の逆落としを食らい、蔡瑁軍が乱れはじめる。張飛が蔡瑁の陣を撹乱する。
蔡瑁軍が何が起こってるのか気づく前に、関羽が第二波として突撃する。
これは蔡瑁の旗本を狙う。巧く行けば、蔡瑁軍は壊滅する。
関羽の雄叫びが蔡瑁の肝を冷やすのと同時に、劉備の本体が前に進んだ。
蔡瑁軍の位置めがけて全軍突撃。女子供も含めた壮絶な突撃であった。
敵中突破は成るか成らぬか。

高順「何事だ、あれは」

目をこする。見れば、丘には篝火があるだけで、人気と言うものない。
そして蔡瑁軍が大混乱に陥っていた。しかもほうぼうで火が突き始めている。
何騎かの騎馬兵が蔡瑁の本陣を後ろに抜けた。
そしてそれが馬首を返して突撃をやりなおしている。
何が何やら解らないが、怒声があがる。剣のぶつかる音がする。
またしても数十ほどの騎馬隊が陣を抜けて、突撃を繰り返しているのが見えた。
それと入れ替えに『劉』の旗印が戦場を抜け、暗闇に向けて走って行くのも見えた。

高順「やられた!」

気づいたが最後、劉備はまんまと何処ともなく逃れたようだ。
そして残りの人数も次々と四方八方逃れて行く。
高順は鎧もつけずに剣を手にして馬に乗って、自陣を駈ける。

高順「急ぎ、蔡瑁の陣に走り、敵兵と見れば殺し尽くせ」

兵どもに直接、号令して廻る。隊列も何もなく、兵がまばらに火中に赴く。

33 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 04:33
あとは誰かどうぞ。

34 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 04:51
と思ったが続きを思いついたので書きます。

呂布「逃しただあ!?」
高順「面目次第もありません」
呂布「…仔細は後にうかがおう。それよりも深刻な事態になった」
高順「と言いますと?」
呂布「皇帝陛下の様子がおかしいのだ。聞いておらぬか」
高順「いえ、まだ何も…」
呂布「危篤状態なのだ。もう一週間になる。病症を見るに、
    毒物を投入された恐れがあるらしい」
高順「…だ、誰かそのようなことを」
呂布「劉備どもが逃げる時、朝廷に置き土産があったのだ。
    その中に劉備自身が野良仕事をして作ったという野菜があり…」
高順「まさか、あの劉備めが。そのような恥知らずな真似を」
呂布「俺は、この話を聞いた時ほど怒りを感じた事はなかった。
    誰よりも忠義を重んじるかのような顔をしておきながら、
    誰よりも凶悪な企みを成す卑劣漢!
    人の誠意を利用して何もかも騙しとおす国賊だ!
    あいつだけは絶対に魅かれてはならん男ぞ」

高順は絶句して二の句が告げられない。
如何に野心高いとは言え、そこまでおのれを隠し通して、
人を誑かせるほどの悪党がこの世にあるのか。
一介の軍人である彼は劉備に、特別な感情を持たず、
ただの小癪な敵としてしか見ていなかったが、ここではっきり、
憎しみの焔が立ち上るのを、顔の熱気で感じ取った。

高順「あの人でなしめ…」

35 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 05:13
張繍「劉備軍が劉璋の元に流れ、『皇帝陛下の仇』として我が君を糾弾し、
    挙兵の準備をしているそうです」
呂布「なんと。先帝陛下は俺が殺した事になっているのか」
張繍「それと、少帝の遺児を天子に擁立する件は巧くいっていないそうです。
    『呂布に擁立されれば私も殺されてしまうのでは』と怖れているとか」
張遼「どうも誰かがある事ない事、吹きこんでいるようです」
張繍「劉虞殿では行けませんか?」
呂布「袁紹の前であれだけ避難した劉虞の擁立をどうして俺が出来ると思う」
宋憲「しかしこのままでは天子のない世になってしまいます」
呂布「少帝の遺児に、強引にも帝位に就いて頂かねばならんな」


劉備「嫡男のいない皇帝陛下を殺した呂布の狙いは帝位簒奪。
    しかしそうさせてはなりません。
    呂氏が新たな帝位にのぼる前に、正当な天子を立てなければ」
劉璋「しかし、それが何処にもない。誰か天子によい候補はあるのか」
劉備「一つだけ、策があります」
劉璋「何だね」
劉備「呂氏の帝位を認めないために、劉氏である者が帝位を継ぐ」
劉璋「……」
劉備「どうか、帝位を名乗られますよう」
劉璋「余に天子になれと申すか…」
劉備「予言にも蜀より新たな天子が現れるとあります」
劉璋「しかし…」
劉備「天下のためです。なにとぞ」

36 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 05:36
創作文芸板出身の方ですか?

37 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 05:42
糞スレ決定

38 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 05:47
まぁ、呂布は孔明以上に人は切れるな

39 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 05:49
劉備極悪だなw

40 :軽くネタを振ってみますた:02/09/15 07:57
呂布 「漢朝の灯を絶やすわけには行かん。だが、今のままではどなたが
    帝位に就かれるにせよ、朝廷は更に混乱するばかりだ。何進の
    二の轍を踏まぬためには・・・」

暫しの黙考の後、呂布は曹操を召す。

曹操 「何やらお困りの様子ですな、呂布殿」
呂布 「ふん、その様子では貴様も大体の事情を知っているようだな」
曹操 「はい、貴殿のおかげをもちまして」

曹操が朝廷の事情に通じているのは、彼が宦官として朝廷に仕えているからで
ある。そして曹操を宦官たらしめたのは、呂布自身に他ならない。辛辣な皮肉で
あったが、呂布は気に留めた様子もない。

呂布 「ならば話は早い。貴様に命じる、朝廷に巣くう鼠を即刻焙り出せ」
曹操 「はははっ、呂布殿は未だにそれがしを見くびっておられるようだ」
呂布 「‥‥‥何だと?」
曹操 「この曹操、既にして劉備の息の掛かった者など見抜いておりまするぞ」
呂布 「誰だ、それは?」

せき立てるような呂布の問いに即答はせず、曹操はにやりと笑う。些かならず
心の平衡を欠いた状態の呂布を嘲笑うかのような態度ではあった。己が優位を
少しばかり楽しんだ後、曹操は一転して表情を消した。

曹操 「流言の首謀者、恐らくは、荀ケ、荀攸の二人かと」
呂布 「なっ‥‥‥」

41 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 10:07
ただ人を登場させているだけで時代考証も何もかもあったものではない

42 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 10:51
>>41
すごいバカっぽい

43 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 11:05
おもろいじゃん

44 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 11:09
劉虞は既に死んでるような・・・

45 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 11:23
官渡の戦いの真実の>>1か?

46 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 12:11
おもろい。煽りはほっとけ。
続きキボン

47 :呂布に知恵があれば・・・:02/09/15 12:49
呂布「美女を用いて董卓と李儒の仲を裂けば天下は我が物よ!」

48 :呂布に知恵があれば・・・ :02/09/15 13:48
己の力量を見極め一生文官で終わる

49 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 14:13
知恵のある呂布=張遼

50 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 15:19
貂蝉と宦官曹操の不倫シーン希望

51 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 15:46
>>45
あの糞スレとは比べ物にならんよ

52 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 18:14
みんな、最初に書いてた人なの?
途中からつまらなくなった。

53 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 21:32
職人さん降臨キボンヌage

54 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/15 22:58
劉備「呂賊よ!覚悟して貰おう。悪名高き董卓の野望の片棒を担いだ不義の輩を生かして置く訳にはいかぬ」
呂布「劉備殿。それがしの武勇と貴殿のカリスマさえあれば後漢復活も夢ではないと思わんか?」
劉備「貴様の様な奴などおらんでも、我が元には誓いを交わした義弟達がいる。裏切りで名を馳せた貴様とは違う」
呂布「確かに。しかし、虎牢関での一件を忘れた訳ではなかろう?それがし一人で万の兵に相当するのだぞ」
劉備「貴様の首は、そのまま曹操との和解にもなる。斬らぬ訳にもいかぬのだがな」
呂布「成る程、確かに曹賊はこのまま覇者たらんとする勢いだ。しかし貴殿はそれを不義とするのだろう?」
劉備「当然だ。曹操は帝位簒奪の意思がある。口では漢の臣たらんと申しておるが」
呂布「ならば曹賊軍を滅ぼす為に協力しようではないか。利害は一致しておる。悪くない話だと思わんか?」
劉備「五月蝿い。物欲にて丁を裏切り、財と女にて董を裏切り、領地は曹操から奪った貴様に義などない。」
   大人しく観念されよ」
呂布「確かにそれがしは義父丁原を殺し、董卓を斬り、曹賊の領地を奪った。しかしそれは思慮あっての事。
   無思慮の行為ではない。すべて乱世を生き抜く為である。漢の名家袁氏を利用し勢力を拡大した曹賊と比べたら
   微々たる行為だと思わんか?もっと大勢を見られよ、劉備殿。曹賊こそ巨悪である。放っておけば漢を滅ぼしかねんぞ」
劉備「・・・義弟をどうして説得するつもりだ?それがしが納得しても、義弟達は納得しないであろうが」
呂布「長兄である貴殿が納得しさえすれば、関・張両名は納得するであろう?天下に名高い桃園の儀は、それがしも知らん訳ではない」
劉備「・・・いくら貴様が策略を語ろうとも、やはり義父殺しの件納得する訳にはいかぬ。解ってくれるな」
呂布「ふっ、所詮は貧民出身の劉玄徳殿だけある。武人の思考は出来ぬという事か。皇祖劉邦から数える漢の命数も尽きたな。
   貴殿が例え天下を獲ろうとも、その狭窄な視野では国を維持する事など出来ぬ。さぁ、斬りたければ斬るがよい。
   我は死して鬼となり、末代まで貴家を呪ってやろうぞ。」

55 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 10:21
>>54はスレの流れを無視しているので却下

56 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 11:58
漢中に割拠する張魯を討つべく、成都の劉備軍が進発したと言う。
そんな劉備の動きに呼応してか、楚越の地より孫策が、
呂布領の合肥へと兵を進めた。
これを知った呂布は合肥城を守る張遼の元へ急ぎ援軍に向かう。

孫策「遅かったな、呂布。既に合肥城はこの通り、我がものよ」
太史慈「張遼ごとき、我等の敵ではなかったわ。はっはっは…」
張遼「……」
孫策「呂布、拙い部下を持ったおのれを呪うがいいわ」
呂布「それはどうかな」
孫策「この期に及んで強がるか、逆賊よ」
呂布「ほう。逆賊とは誰の事を言っているのだ」
孫策「知れた事。我が父の形見である袁術より玉爾を奪い、
    皇帝陛下を殺害奉り、社稷なき世に君臨せんとする暴者。
    今のお前がそれであろう」
呂布「まずは我が前で堂々とたわ言を並べられる無謀を誉めてやろう」
孫策「思いあがるな。小覇王・孫策を侮る気か」
呂布「小覇王? お前がそうだと言うのか」
孫策「人はそう呼んでいる」
呂布「うむ。事実、人は確かにお前を「項羽」の再来だと噂している。
    しかし、そう言っているのはお前を誉めている者たちではない」
孫策「どういうことだ」
呂布「何と言う無知蒙昧な奴。それでも孫子の子孫を騙るか。
    『小覇王』。その呼び名はすなわち、お前を誉めているのではなく、
    嘲り笑っていると言う事にまだ気づかぬか」

57 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 11:58
城の周囲を取り囲む呂布の軍勢が次々と見覚えのある旗を掲げる。

孫策「……き、貴様らは!」

孫策の叫びを嘲笑うかのようにからからと笑いをあげる諸侯。

作融「よう、小覇王。覚えていてくれたとは嬉しいな」
于吉「呂布殿の空城の計にかかるとは、お主もほとほと阿呆じゃのう」
許貢「『覇王』とは、あの思慮の浅い暴勇の人、項羽の事。
    この程度の策にかかるお前は所詮、その雛型に過ぎんのじゃ」
劉ヨウ「合肥城には張遼殿が火種をたっぷり仕込んである」
王朗「一度は我ら、お前に辛酸を舐めされられたが、その怨み今こそ晴らさん」

呂布軍があちこちで火矢の準備を行なっている。
孫策、太史慈の顔が蒼白になった。

張遼「小覇王孫策。ここがお前の死に場所だ」
呂布「さあ者ども、火矢を放て!」

58 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 12:15
深謀も大義もなく、孫策は燃える合肥の灰と化した。
側にあった正室の大喬に、覇王の寵愛した『虞美人』のように、
舞いを披露して主人の最後を飾る才はなく、狂ったように泣き叫ぶだけで、
彼女もまた『小覇王』の妻に相応しく、『小虞美人』とも言うべき、
無様な死に様を遂げたのであった。

張遼「策の字を名に使う事ですらおこがましい奴でしたが
    あれでも孫子の子孫を名乗れるのですから、
    無謀とも言えるその度胸だけは大したものだったと思います。
    もっとも『王者』を志す我等は、『覇者』にすらなれなかった
    孫策から習う所など一つもないのですが…」

呂布は張遼と共に焔に包まれる合肥城を眺め、
「おそらく孫家はあれの弟、孫権が継ぐであろう。
 だが怖れるほどの男ではない。次は劉備だ」
と一人、意を決するのだった。

59 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 12:26
周喩はどこいった?
小覇王と呼ばれる様になったのは周喩がいればこそだが

60 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 12:35
>59
里にあって孫権を補佐しているところだと思います。

61 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 12:37
1000に達すると物凄い勢いで吐血するスレで死んだんじゃないの?

62 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 12:39
小覇王といえば、猛将伝の董卓が最高だった。(ネタバレになるので詳しくは言わん)

63 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 12:39
お前らageとけ。

64 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 13:16
呂布が切れるやつ・・・うーん。四国志?

65 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 13:17
しかし職人さんは、こんな難しい台詞よく思いつきますなあ。

66 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 14:11
異三国志はどう?

67 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 14:14
ここ面白いよ

68 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 14:23
呂布が「ただ勝つだけ」なんだよなこのスレ

69 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 17:56
>68
そんな事当たり前(w
どう勝つかの見せ場が面白ければいいんだよ

70 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 18:40
荀ケ「黙れ黙れ! 私は何があろうとも劉備殿を信じるぞ」
曹操「頑迷な」
荀ケ「誰が何と言おうとも劉備殿の仕業ではない。皇帝陛下を害し奉ったのは、
    呂布の意を受けた国賊の仕業」
曹操「しかし証拠があるのか」
荀ケ「………」
曹操「お前がそう思いこんでいるだけであろう」
荀ケ「この国を虎狼の思うがままにさせるつもりはない」
曹操「いい加減に目を覚ませ。お前も荀攸も、虚妄で道を誤っている」
荀ケ「だが、劉備殿の勤皇の志。こればかりは疑えるものではない」
曹操「やれやれ。我が元を離れて後、お前は変わってしまったな」
荀ケ「…私は、変わったか」
曹操「敗北がお前から自信を奪った。その自信が支えていた智も色あせた。
    残ったのは、歪められた信念と、それが生み出す狂気のみ」
荀ケ「狂気、とまで言うか」
曹操「そうなるな。正気ならば劉備如きに騙されるはずはない」
荀ケ「それではやはり、劉備殿が犯人だったと……」
曹操「文若。お前が俺の力を信じたように、劉備の志を信じたのは知っている。
    そしてこの俺はお前の期待を裏切り、呂布殿に敗北した。
    ここで劉備をも信じられないとなるとお前が信ずるものは何もなくなる。
    哀れなるかな、文若。
    しかし、目覚めよ。冷徹に真実だけを見つめるのだ。
    呂布殿は犯人ではない」

荀ケの眼から、涙がこぼれた。

曹操「新帝擁立。助力致せ」

71 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 19:35
大陸に天子のない時間が一年以上刻まれた。この間の中国は伝統的な国体を失い、
かと言って新たな国体を生み出してもおらず、一時的に滅んでいたと言える。
歴史とは多分、そういうものだ。
まず、我慢出来なくなった蜀の劉備劉璋が苦渋の選択で、劉璋を皇帝とし、
漢朝の命脈を受け継ぐ道を採った。仮の帝都は成都。
これは一面、暴挙に見えるが、まともな朝廷がない以上、
それほど非難される行いではないであろう。

周瑜「劉備や劉璋の如き不逞の輩を天子様として仰ぐ事が
    伯符殿の願いだったとは思えませぬ。ご決断を」
孫権「余に漢朝より独立をせよと申すか」
張昭「新朝の幕開けとお考えなさいませ」
孫権「覇王の弟が帝王を名乗る。それも一興か」

孫権もまた、呉帝国の皇帝を名乗らざるを得なかった。

これに数ヶ月遅れ、呂布は少帝の遺児を新帝に立てた。
さすがにこれは組織としての朝廷を擁していただけあって、
見様見真似では出来ない伝統的な即位式を盛大に挙行した。
その儀式は、正当な王朝という自負が持つ様式美だけでなく、
大将軍呂布が国費の多くを用いた事もあり、
到底、蜀や呉のそれとは比較にならない立派なものとなった。

呂布「新帝陛下万歳!」

呂布が文武百官、万民の前で唱えた。全員がそれに続く。
そしてその日のうちに、「蜀、呉にある偽帝を討伐せよ」
との勅命が呂布に下された。

72 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 20:05
>>71
結局呂布と曹操を入れ替えただけじゃん

73 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 20:10
外面的にはそうだろうが内面的には全く違うだろう。
それに切れ呂布が曹操の立場だったらを想定すると萌えるではないですか。

74 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 20:14
>>72
違うよ。曹操存命中は劉備や孫権は帝位に就かなかったし。
劉備や孫権が帝位に就いたのは、曹丕が献帝から帝位を奪った時。

75 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 20:17
劉備も帝になってないしな。

76 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 20:27
>>75
劉備って皇帝になってなかったっけ?
劉禅からだっけ?

77 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 23:03
確かNHKの放送見てたら実際には劉禅の代に
3人の帝が存在する状況になったとか・・・

このスレ楽しませてもらってまつ。

78 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 23:06
>>75
初代呉帝孫権
初代魏帝曹丕
初代蜀帝劉備

何か?


79 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/16 23:14
劉備は渋々漢中王就任後、またも諸葛亮の薦めで渋々帝位に就いた。
曹丕が後漢を結果的に滅ぼしてしまった為、漢の命数を絶やさぬ為と彼に説得されたから。
そしてこの時代から司馬晋の統一までを俗に三国志時代と呼ぶ。

80 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 01:10
>>76
違う。このスレでの話。
このスレの蜀皇帝は劉璋。

81 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 02:03
寝所に横たわる呂布。
彼の手が、傍らの小箱から、無造作にいくつかの宝玉を一握り掴む。
三人の美女がその輝きに目を輝かせた。
呂布は帯を解いて、屹立したモノを差し出して言う。

「貂蝉、雛氏、甄氏。一人づつ、順番に咥えて見せよ。
 俺が『三』を数え終える前に、精を放たせた者にこれをやる」

貂蝉が呂布の膝の間に顔をうずめる。口いっぱいに含んだ。
熱い舌で、頭の方を転がすようになぶりあげる。

「うう、…一つ」

彼女の豊かな黒髪が呂布の下半身に広がっている。

「二つ……」

貂蝉の顔が左右する。毛髪が呂布の肌をくすぐる。

「三つ!」
「だめ…、口の中が焼けそうなくらい熱いのに。
 ちっとも感じて下さらないんですもの」
「惜しかったわね。次はあたし」

雛氏が、貂蝉のつばに濡れた呂布に頬擦りしながら、
所々、急所を狙って口先をつけて吸い上げる。
呂布はやはり、三をゆっくり数え上げた。
そのような真似がしばらく続いた。
やがて呂布も余裕がなくなり、三を数える間が早まってくる。
三人の美姫が代わる代わる呂布の精を搾り出そうと
熱い吐息を漏らしつつ、口をつける。

82 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 02:32
孔融「大将軍は如何しておられる」
宋憲「只今、三人の奥方と夜遊びをなさっておいでですな」
孔融「また宝石で女を愉しませておられるのか。不吉な…」
宋憲「な、何が不吉と?」
孔融「天文だ。あの三つの巨大な星を見よ。
    何だか今この邸を指しているように思えぬか」
宋憲「…そう取れなくもないようです」
孔融「近年、この国は三つに割れた。漢、偽漢、呉の三つに。
    おそらくあれはその三国の帝星であろう」
宋憲「ふむ」
孔融「その星が見つめる先で天下を占えるとの言い伝えがある。
    然るに今、この邸では、天下の英傑が、傾国の美女三人に、
    宝玉を争わせて、くんずほぐれつ淫蕩に明け暮れておる。
    これすなわち、三国滅亡の兆ではないかと…」
宋憲「まさか、それは」
孔融「例えこれが我が妄信の所産であるとしても、
    大将軍が万事において激し過ぎることは事実。
    やがてその激しき武が、三国を傾ける事になりそうな、
    そんな不安が頭から離れないのだ…」
宋憲「孔融殿、それは思い過ごしであろう…」
孔融「だといいのだが。あの星はしかし」

雲が流れた。月を隠す。しかし三つの巨星は露なままだ。

83 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 03:27
エロチック勃起age

84 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 07:54
月下に馬影。二人の従者に馬を牽かせ、孔融は口の中で詩を吟じ続ける。だが、
どの詩も中途で絶えてしまう。いつものように言葉を流れるが如く紡ぐことが
できないのだ。頭上には三つの巨星。空を見上げ、孔融は小さく首を振った。

孔融「宮殿に戻る。馬を帰せ」

館に戻っても、眠ることなどできそうにない。かといって、酒を呑んだり愛妾と
戯れる気分にもなれない。今の自分にも出来そうな事と言えば、せいぜい雑務
くらいであろう。何でもいい。何かをすることで、不安を一時でも忘れたかった。

宮殿に戻った孔融は、執務の部屋に向かう廊下の途中で、不意に誰かに襟首を
掴まれた。驚いて振り向いた孔融の目の前にあったのは、訝しげな表情をした
呂布の顔であった。

呂布「こんな刻に何をしている、文挙?」

咄嗟に言葉が出ない。呼吸を整え、孔融は辛うじて言葉を返す。

孔融「将軍こそ、如何されたのですか」
呂布「飽きた」

どうやら孔融の質問を違う意味で受け取ったらしい。更に言葉を継ごうとした孔融の
襟首を掴んだまま「ちと付き合え」と呂布。孔融を半ば引きずりながら、すいと中庭に
出て行った。

85 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 07:58
護衛の兵や従者も退け、中庭には二人だけ。二人の顔を静かに夜風が凪ぐ。酒の
相手をさせられるのかとも孔融は思ったが、どうもそういうことではないらしい。

呂布「やあ、綺麗なものだな。大きな星が三つか」

中天を見上げ、無邪気な口調で言い放つ呂布。一方の孔融は、とても星の輝きを
愛でる気になどなれない。雲が消えた清冽な夜の空を映した池を、ただ眺めるとも
なく眺めるだけである。

混乱と不安が心の中で渦を巻く。先程宋憲に話したことを、呂布にも話したい欲求に
孔融はかられた。呂布ならばこの話を笑い飛ばすだろうか。或いは怯えの色を見せる
のだろうか。それとも自らに対する諌言と解され、不興を買うことになるだろうか。

とりとめもなくそんなことを考えていた孔融の思考は、だが次の瞬間、完全に停止する。

呂布「一つ減るのも、そう遠いことではなかろうな」

86 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 08:57
立ちすくんだ孔融を横目で見やり、呂布は言葉を続ける。

呂布「劉備のことよ。あ奴がおとなしく偽帝劉璋の下で蜀に引き籠もっていると
    思うか?」
孔融「では、偽漢の軍勢が蜀から出て侵攻してくると・・・」

呂布の目に小さく苛立ちの色が走る。

呂布「そうではない。それ以前の問題だ」
孔融「・・・」
呂布「偽帝劉璋は暗愚にして退嬰の気質。やむを得ず帝位に就いただけであって、
    天下に覇をとなえるような考えなどあるまい。俺が言いたいのは、そんな
    劉璋の下で劉備がおとなしくしていられるかということだ」
孔融「・・・劉璋と劉備の間に、溝ができると仰られるか」
呂布「或いは、既に溝は深きものとなっているやもしれんがな」

呂布は言葉を切り、澄み渡った夜の気を深く吸い込む。

呂布「劉備が帝位の座を狙っているのかどうかは判らぬ。少なくとも、奴の勤王の
    志だけは本物のようであるしな。だが少なくとも、奴は劉璋の下には長くは
    留まれぬ。いずれ劉璋の存在が邪魔になるであろう。その時が我らの機よ。
    劉備が如何なる手段を採るにせよ、蜀は混乱を免れえまい 」

87 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 09:05
孔融「では、劉備と劉璋との齟齬が表に現れたとき・・・」
呂布「漢中と荊州より大軍を送り込み、一気に片を付けるつもりだ。尤も、戦と
    なれば、劉備などどうでも良いのだがな。俺の興味を惹くのは関羽と張飛の
    二人だけだ。・・・だがその二人も、いつまでも劉備のやり口を是とするかな。
    我らが侵攻の以前に二人が真実を知ることがあれば、或いは・・・」

そう言ったときの呂布の言葉には、些か複雑な感情が込められているように孔融に
聞こえた。そうなってしまっては面白くなくなる、それが呂布の本心なのだろう。

呂布「劉備も存外に先の見えぬ男よ。確かに劉璋の下に逃げ込んだことで、暫くの
    身の安全は確かに得られた。だが、奴が本当に先の見える男であったなら、
    他人の力を頼りとするようなことはしなかっただろうよ。少なくとも劉璋を帝位に
    就ける過ちは犯さなかった筈だ。劉璋の即位によって劉備は大義名分を得た
    のだろうが、代わりに実を失った。自ら求めて足枷を填めたようなものだ」


・・・孔融は部屋で天井を見上げていた。呂布は何故、自分にあのようなことを話して
見せたのだろうか。しばらく考えてみたが、答えらしきものは見つからない。三つの
巨星が招いた己の不安を呂布が見抜いたのであれば、理由にならなくもないだろう。
だがそれでは、呂布はまるで仙人ではないか。人の心を見抜く神仙の力。呂布がその
ような力を持っているとは、さすがに孔融には思えなかった。そして、呂布の卓越した
戦略を聞きながらも、自らの心に巣くった三国の滅亡という不安を消し去ることは、
遂に孔融はできなかったのである。

88 :お前名無しだろ:02/09/17 09:43
このスレおもろいの。 続き早く書いてたもれ

89 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 13:09
「少なくとも」を使いすぎ。

90 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/17 17:59
袁紹が呂布に負ける理由を説明してほしい

91 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 02:01
>>90
スレタイを見ろよ・・・

92 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 11:43
劉備は腰の重い劉璋を急き立て、幾万もの兵を借り、漢中の張魯を攻めた。

張魯「この漢中を出発点にしね道教の正しき教えを体現した国家を成そう、
    …そう思っていたが、結局それは、私の思いあがりだったらしい」
張衛「何を仰いますか! 野戦にこそ敗れましたが、まだ教都は完全無傷。
    兄上が、忠実なる信徒たちとしばらく教都を守り続けて下されば、
    この張衛が遊軍を用い、見事敵の糧道を絶って見せます。さすれば」
張魯「さすれば、都より追撃の兵を出せと申すのか」
張衛「おお。さすがに解っておられるではありませんか」
張魯「なぜにそうまでして殺生を重ねなければならぬ?」
閻圃「過去に散った者への義理と、未来に生きる者への義理を思えば、
    この漢中に劉璋の支配を許していいものではありません」
張魯「劉璋の支配。それは私も許せないと思う。しかし、閻圃。
    このまま国土に戦を持ちこませるのは、民が気の毒である。
    何とか和議に持ち込めないか」
張衛「和議…!? そうなれば、この漢中は劉璋の領土となります。
    つまり我らはあの腰抜けに隷属を強いられるのですぞ」
張魯「民がそれで一時でも救われるならば…」
張衛「一時の辛苦を惜しめば、永代までの辛苦を逃れませんぞ」
閻圃「…お待ちなされ、張衛殿。一つばかり策があります」
張衛「策だと」
閻圃「劉璋と和議を結びながら、劉璋の治世を避ける手」
張衛「そんな甘い話があるのか」
閻圃「劉備に降伏を申し入れ、この漢中に招き入れるのです。
張衛「なんだ。結局、劉璋に降るのか」
閻圃「違います。我らは偽帝に降るのではなく、憂国の士に降るのです」

張魯と張衛が、全く同時に閻圃を見た。
閻圃は二人のそっくりな眼差しに、一瞬、どっちが誰か迷った。

93 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 12:06
閻圃の策はこうであった。
まず、劉備に降伏を申し出る。ただし、幾つか条件を出す。
その条件とは…

・漢中の人民が崇拝する教祖の張魯を要職に就ける事。
・略奪を一切なさない事。その変わりこちらは国庫を開放する。
・我らが旧来の朝廷と血筋の遠い、劉璋を皇帝と認めないのを許す事。
・五斗米道の布教を認める事。ただし軍権を奪われる事は厭わない。
・漢中の支配者は劉備かその嫡男に限る事。劉璋の臣が来る事は認めない。

閻圃「おそらくほとんど受け入れてくれるでしょうが、
    このうち、三つ目にあるものは、まず許されないと思います。
    しかしそれでも必ず条件の一つとして提示しなければなりません。
    そして絶対に譲れないのは、一番最後の条件です。
    もしこれが守られそうにない場合、張衛殿の仰せの通り、
    徹底的に抗戦すべきだと思います」

張魯張衛兄弟は、閻圃としばらく語り合う。

張魯「うむ。閻圃の策は、五斗米道に新たな宿命を与えるものだ」
張衛「しかもそれが民のため、国のためになるというもの」
張魯「解った。お前に任せよう。何としても劉備殿を漢中に招け」
閻圃「ありがとうございます。すぐにも準備に取りかかります」

94 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 12:34
劉備は事の他、寛大であった。
閻圃の提示した条件を全て呑んだのである。

簡雍「しかし、劉璋殿に相談もなさず」
劉備「『こんな重要な決断を勝手になさってよいのですか』。
    つくづくお前は解りやすい男だなあ」
簡雍「ええ、どうせ私は解りやすい男ですよ。
    殿みたいに解りやすそうで全く腹の底が見えない、
    そんな男じゃありませんもの」
劉備「おやおや、臍を曲げちゃったね。しかしこれでいいのだ」
簡雍「どうしてなんです…?」
劉備「俺はあの劉璋という男に愛想が尽きたんだ」

劉備の心が急速に劉璋から離れたのは、誰もが知るところであった。
理由はいくつかあるのだが、その一つにいざ劉璋が天子を名乗ってみると、
「これが私の求めていたものなのか」と(端から見れば甚だ勝手な話だが)、
劉備が冷めてしまった事がある。
加えて呂布が新帝を擁立した時、劉璋が帝位にある役割は終わったと思い、
「仮の帝位をまことの朝廷に返上し、呂布より新帝を奪回しましょう」
などと自分勝手な戦略を劉璋に持ちかけて拒絶され、
両者の間に深い溝が生じた事もある。

劉璋は劉備に、「何といい加減な奴だ。人を何だと思っている」と呆れ、
劉備は劉璋に、「一度帝位を名乗ってしまうとその味が忘れられないらしい」
と罵ったのだ。

閻圃「劉備殿、お待ち申し上げていました」
劉備「今日から、本当に私がここの主でよいのだな?」
閻圃「張魯様はそのように仰せです」

劉備軍三万が、城門をくぐる。

95 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 13:26
立派な白髭をたくわえた老人が、若武者相手に語っている。

曹操「呂布のもと、一端の将として働いているそうだな、丕よ」
曹丕「はっ。天下のため、身を粉にして」
曹操「そうか。若いのによい志だ」
曹丕「ありがたきお言葉」
曹操「呂布から譲られた女の味はどうだ」
曹丕「甄氏ですか。あれはその」
曹操「はっはっは。そう照れるな。あれによい子を生ませろ」
曹丕「はっ…」
曹操「その子が大人になる頃、乱世は終わっているはず」
曹丕「その時は呂布の天下も終わっていましょう」

曹操、曹丕の冷酷な微笑に眼を丸くした。

曹丕「父上、先帝を殺害したのは、呂布でも、劉備でもないですな」
曹操「…真実など誰も知るはずがない。俺以外はな」
曹丕「曹家の天下を思い描くならば、どうか一人で事を企てないで下さい」
曹操「お前も知らなくていい。知らなくても俺が駒に使ってやる」
曹丕「私は知らないままに父の操り人形と化す他にないのでしょうか」
曹操「お前ばかりではない。呂布も劉備も俺の操るままにしか動いていない。
    案ずるな。天下は必ずお前のもとに転ぶ。
    今はただ戦に明け暮れ、そして敵味方関わりなく、
   『人』というものを大事にせよ」
曹丕「……」
曹操「天は俺を欺けまいとも、俺は天を欺いて見せる男だ。俺を信じよ」

曹操の険しい顔に、曹丕の微笑が消えた。
この曹丕、当世きっての切れ者と自認するが、父だけにはかなわない。
宦官になって外貌は急に老いたが、眼の鋭さは逆に増したようだ。

96 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 15:22
おもしろいな、がんばって続きかいてくれ

97 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 20:00
>>95
宦官に髭はないのでは?ただ俺の認識が間違ってるだけかもしれないが

98 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 20:03
>>91
演義の孔明でも勝てないだろ

99 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 21:26
おもしろくなってきた

100 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 21:54
100

101 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 22:20
>>97
清の宦官に髭を生やしている者がいましたからね。
それに切り取られたのが男根そのものか、睾丸か陰茎かだけで
男性ホルモンの違いも出てくるらしい。

>>98
それは人の思い込み次第だと思うが。
演義をもとにしたゲームだったら余裕で勝てるし。

102 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/18 23:15
お〜本格的だな
お気に入りにいれますた!

103 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:05
>>94
簡雍は二人いるんですか?


104 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:18
どこをどう読んだらそうなるのかと小一時間(略

105 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:23
>>104
いや・・・>>31を読んで普通に

106 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:26
ああ、確かに(w

107 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:27
作者が毎回違うのか

108 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:28
ネクロマンサー劉備

109 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:28
じゃ首を切られたのは伊籍だったことにしようや。

110 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:29
いや韓嵩で

111 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 00:33
>>109
あの時点では劉表の配下のはずだからここは孫乾で

112 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 01:25
これ、56以降は全部一人がやってるね


十常ジの時は宦官を
ひげの有無で見分けて殺していったって言うね。


113 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 01:26
>>112
最初からやっている者ですが、確実にほかに一人〜二人はいると思います。

114 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 01:27
宦官と簡雍の件は俺が描いたのだが、やさしいフォローに感謝。
また何かあほな間違いをやったらご指導歓迎、感謝感激です。

115 :お前名無しだろ:02/09/19 08:05
これ書くヤシは以前からの流れをよく読んでからしろやな

116 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 08:33
臧覇待ちsage(´・ω・`)

117 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 08:46
先に釘刺しておく
ハンやトリップ無しで続けてくれ
なんか、今のいい雰囲気が好き

118 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 14:35
とりあえず、呂布が最後に勝つ展開は勘弁してくれ

119 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 15:29
せっかくのifなので呂布が負ける展開こそ勘弁してくれ

120 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 16:19
なんか、孔明ばりに賢くない気もするが、おもしろいのでよい

121 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/19 16:56
演義の孔明ばりに相手の裏をかくトコ見せてくれ

122 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/20 23:03
張衛「劉備殿、まことによい兵を揃えておられますな」
劉備「私も我ながらそう思います。彼らに勝る精鋭は他にないでしょう。
    これも皆、よい部下に恵まれたおかげです」
閻圃「よき人材が集う。これも一重にあなたの人徳でしょう。
    流浪に流浪を重ねながら、重臣や近臣に離反者すらいない。
    これは驚くべき事です」
劉備「いや、裏を返せば大将たる私が戦下手だと言うことですよ。
    これだけの人材を抱えながらまだ志に一歩も近づけていない。
    こう負け続きでは彼らも本当にかわいそうだ」
張衛「ははははは。劉備殿はお優しいですなあ」
劉備「義弟たちには、人が好すぎると、笑われています」
閻圃「今、さきほど、『志』と仰いましたね?」
劉備「そうです」
閻圃「その志に一歩も近づけないでいるとも仰いました」
劉備「恥ずかしながら」
閻圃「一歩を踏み出すには努力よりも思い切りが必要ですぞ」
劉備「……」
閻圃「思い切りなされ。劉璋が支配する蜀は望外にいい地です。
    『偽帝討伐』。その大義を掲げれば志は目の前です」
劉備「やはりやるしかないのか…」
閻圃「さすがに劉備殿、話が早い」

123 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/20 23:32
劉備は演義基準の性格じゃねぇなv

まるで魔王劉備編です

124 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/20 23:50
大々的な奇襲。
呂布勢に組する劉表の荊州、江夏群に孫権の軍勢が迫ってきた。
それは水軍を用いて北上。荊州の南北を両断する勢いだった。
襄陽を前にして堅陣を布く。その数、五万か六万。
おそらくこれが今の呉に出せるギリギリの人数だろう。
ただし孫権そのものは出陣しておらず、大将は周瑜である。

劉表「すっかり虚を突かれてしまった。呂布殿の援軍だけが頼りだ」
蔡瑁「ご心配召されますな。彼らの陣容を見るにあちらからは攻めて来ますまい」
劉表「呉軍は約一万を韓当に預け、南方の長沙へ向かったというぞ」
蔡瑁「それは挑発です。乗せられてはなりません」
蔡和「あれは我らが仕掛けてくるのを狙っているのです」
蔡瑁「ここは辛抱あるのみ。呂布殿の援軍を待つのです」

襄陽の劉表も、呉軍の周瑜も守りを固めて睨み合うばかりである。

周瑜「南方の状況は思わしくないようだな」
魯粛「ええ。地元民の頑強な抵抗に韓当殿が手こずっています。
    韓当殿の一万は装備も調練も充分ではありませんし」
周瑜「しかし精鋭四万はここに置いておかねばならん。
    いつ呂布が来るのか解らないのだぞ」
魯粛「解っております。私はただ韓当殿の苦渋を」
周瑜「それても私の作戦が準備不足だったと言いたいのか」
魯粛「いえ、呂布が水軍を持たぬうちに水路沿いに国土を広げるには
    この電撃的な急進策を採る他にないことは存じております。
    さればこそ、並み居る重臣方の反対を押し切って
    周瑜殿の戦略に賛成したのです」
周瑜「…少し言い過ぎたようだ。疲れているのだ」
魯粛「近頃、眠っておられる時間がことに少ないらしいですね。
    もっと身体を大事になさいませ」

125 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/21 00:20
陸戦にかけては敵なしの呂布が、荊州との関係を強くし、水軍を持てば、
呉がその国土を広げる事は不可能になり、引きこもらざるを得なくなる。
揚州を一つの大きな城と見立てれば、後詰のない籠城戦になると言う事だ。
それだけは絶対に避けねばならない。
その為には、呂布に水軍を持たせなければよい。
制水権の固持。揚州、荊州に跨る長江に呂布の兵を一人も入れぬよう、
長江のある限りまで、その以南を呉が支配するのだ。

それを狙って、長江を溯り、荊州にて、その大河の北に堅陣を置き、
南方の制圧を韓当に任せたのだ。
とりあえず呂布が来るまで荊州南方はあらん限り切り取らねばならない。
呂布が来れば、速やかに水路を用いて撤退する。
これを何度か用いれば、呉は荊州全土を制圧できよう。

これが周瑜の考えだった。

周瑜「その時はじめて中華と呉の天下が結びつく糸口が見えて来よう」

旧王朝に幕を下ろし、呉を正当な王朝と天下に認めさせる。
それが周瑜の念願である。

周瑜「孫策殿、見ていて下され…」

126 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/21 01:56
久しぶりにageましょう。

127 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/21 21:02
周瑜の荊州侵攻から遡ること二月。間者によって呉軍の動きが変わったのを
知った呂布は、即座に軍議を開いた。。

賈ク 「孫権が軍事行動を起こすならば、目的は荊州奪取以外に考えられませぬ。
    合肥に侵攻して来るならばむしろこちらの思う壺。水軍なき呉軍など
    我らの敵ではありますまい」
呂布 「その通りだ。奴らの狙いは荊州。これははっきりしている」

呂布の目が賈クから田豊に移る。河北の袁紹を速戦で討ち果たした時、田豊は
人目を避けて野に降りていた。田豊の所在を知った呂布は降将の顔良と審配に
命じ、田豊を招いたのだ。袁家への忠誠を理由に仕官を固辞していた田豊であった
が、顔良と審配の(そして呂布の)しつこさに押し切られた形で、再び表舞台に
立つことになった。

田豊 「直接荊州に援軍を送るは下策。むしろ合肥に軍を進め、本拠の揚州を脅かす
    がよろしいかと。それまで堪える位のことは、劉表殿でもできるでしょう」
孔融 「お待ち下さい。漢中に進出した劉備は如何なさいますか?長安を攻められると
    些か困ったことになるのでは」
賈ク 「無用の心配ですな。漢中と益州とが一体であれば、長安侵攻も可能でしょう。
    ですが、両者の関係は現在ほぼ断絶しております。漢中に駐留する劉備軍三万
    のみでは、鍾ヨウ殿と審配殿の守る長安を陥落させることはまず不可能。五斗米
    道の弱兵が加わったとて、結果は同じでしょう」
呂布 「それに今、劉備の目は南を向いておろう。漢中と益州がぶつかるまでは、傍観
    しておくのが得策」


128 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/21 21:03
軍議は決した。呂布自ら軍を率い、合肥に入城する。場合によっては更に南下し、揚州へ
侵攻することにもなるだろう。従軍するは張遼、高順、魏続、宋謙、田豊らの諸将。
洛陽の守備は張繍と賈クに二万の兵を預けて任せることとなった。

出陣の日。宮殿の前に五万の軍勢が並ぶ。見送る賈クに赤兎を寄せ、呂布は耳打ちした。

呂布 「後の細かいことは貴様に任せる。うまくやれ」
賈ク 「全て心得ております」


呂布、合肥に入城す。その報を聞いても、周瑜はさして驚いた様子を見せなかった。
合肥への侵攻の可能性は、周瑜が描いた絵図の中に既にして折り込まれていたのである。
合肥への備えには甘寧を残してある。呂布の軍に勝つのは至難の業であろうが、周瑜が
荊州を落とすまで足止めをする程度のことは、そう難しいことでもないだろう。

周瑜 「よいか、後ろを振り返るな。ただ荊州を落とすことだけを考えろ」

呂布の合肥入城の報を受けて数日後、第二報が入る。高順の一万を先頭とする呂布の軍が
南下して攻撃を仕掛けてきたが、甘寧が敷いた水軍の厚い陣の前に攻めあぐね、一旦軍を
退かせて合肥城前に陣を敷いたとのこと。長期戦の構えであり、じっくりと揚州に圧力を
掛けてくるつもりらしい、報告はそう結ばれていた。

129 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/21 21:10
事は自分の予想の中で進んでいる。周瑜はそう思った。だが周瑜の傍らで報告を聞いた魯粛は
周瑜の安堵を共有することはできなかった。呂布が荊州を救うつもりならば、合肥での闘いが
長期戦になることは望ましくないはずである。呂布が合肥で足止めされている間に、周瑜は
悠々と襄陽を落とし、荊州全土ををその手に収めるであろう。また、そこまでは望めなくとも、
長沙をはじめとする荊州南部は確実に呉の影響下に置かれることになる。そのことを呂布が
見抜けないはずはないのだが。

周瑜 「甘寧が予想以上に上手く闘っているということだろうよ」
魯粛 「ならば良いのですが・・・」

だが、結果として事態を正しく見通していたのは魯粛の方であった。自らの夢を前に、
周瑜は焦っていたのだろうか。夢のまばゆさに目を奪われ、余事が視界から消えていた
のだろうか。いずれにせよ、この時ばかりは周瑜は呂布を見誤った。

何とか江夏を抜いたものの、襄陽の守りはなかなか堅かった。襄陽で劉表と、合肥で呂布と
にらみ合いが続く中で、一月の時が流れた。そして。

「海上より、長江河口付近に呂布の軍が上陸。長江南岸より、一直線に柴桑へ進撃中」

呂布は合肥になど向かわなかった。呂布は寿春で高順らと別れ、張遼と二万の兵を率いて
淮河沿いに徐州へ向かったのだ。そこで待っていたのは、臧覇と大小多数の船。臧覇は昔の
縁と金と脅迫とで近隣のほぼ全ての海賊を掌握し、彼らの船を供出させたのである。海賊
だけに操船はお手の物、呂布を始めとする将兵は大きな犠牲を出すことなく船旅を続け、
やがて揚州の大地を視界に捉えた。流れの強い長江河口を避け、河口の二十里ほど南に軍を
上陸させる。そして地上に立ってしまえば、呂布と赤兎馬の足を阻める者などいようはずも
なかった。呂布を先頭に、張遼が、二万の兵が走る。目指すは孫権の本拠、柴桑のみ。

130 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 02:31
本格的だな、おい。

131 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 02:38
周瑜や甘寧はどうでもいいが、孫権だけは殺さないでくれ。

132 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 02:42
呂布と項羽ってどっちが強いの?

133 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 02:50
>>132
項羽は騙まし討ちを受けた他に負け戦がないんだっけ?

134 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 05:16
項羽は一騎討ちとかしてないからなあ…

135 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 06:50
それ言ったら正史の呂布のほうがやっていない

136 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 08:19

宿敵張魯が劉備に征されると、劉璋は劉備に「漢中を死守せよ」と命じ、
自らは都で安楽な生活に耽りはじめた。

張松「陛下。もう少し軍事について考えて頂きませんと」
劉璋「無粋な面を下げおってからに。ささ、お前も飲め」

皇帝劉璋は杯を気持ちよく傾けながら、侍女に命じて張松に杯を持たせる。
張松はしかしそれを辞して「申し上げます」と頭を下げた。

張松「張魯の脅威が去ったとしても、まだ呂布の脅威が残っています。
    劉備殿と緊密にこれの対策を考えるべきではありますまいか」
劉璋「ばかか、お前は。漢中さえ守られていれば、益州は安泰なんじゃ」
張松「はあ」
劉璋「万が一、呂布が攻めてきた時は、朕に秘策がある」

張松は半ば呆れながらその「秘策」とやらを尋ねて見た。

劉璋「話は簡単だ。
    劉備が盾になっている間に和平を結ぶ段取りをやればよいのじゃ。
    場合によっては『余を脅して皇帝に据えた劉備は逆賊である』
    として、呂布とともに劉備を討伐する手もある。
    呂布は張魯と違い、大義名分のない戦などやるまい。
    その時までは天子の権を楽しんでもいいだろう」
張松「陛下、酒が過ぎますぞ。それでは余りに劉備殿が」
劉璋「はっはっは。甘いのう、お前は」
法正「張松殿、陛下の仰る通りだ。我々は甘い」
張松「……それでは私はこれにて」
劉璋「おうおう、その無粋な面をさげよ」
法正「陛下、私は張松殿をお見送りして参ります」

137 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 08:27
宮殿裏口。

張松「法正、よくもまあ、酔っ払いの戯れ言を支持できたな。
    お前がそんなおべっか使いだったとは思わなかったぜ」
法正「落ち着け、張松。私は『我々は甘い』と言っただけだ」
張松「同じじゃないか」

怒気を発した時の張松は腰をかがめ、眉にしわ寄せ、チンピラが
因縁をつけるような姿勢でものを言う。
法正は毅然とした眼で張松を見下ろす。
張松の拳が風を切った。法正、吹っ飛ばされる。

張松「今のも油断がなければ避けられたはずだ」
法正「……」

張松が法正に手を貸した。法正も応じて起き上がる。

法正「それでも、『我々』は甘い」

わざと『我々』の部分を強めて言った。

法正「お前も陛下も、劉備殿に逆心がある事に気づいていない」
張松「…なにっ」
法正「私も甘かった」
張松「何があったのだ」
法正「私のもとに劉備殿からの檄文が密かに届けられたのだ」

138 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 08:44
劉備は閻圃より授かった策で、法正に送る檄文を書きつづった。

劉備「…さても帝位を取り下げぬは…朝廷への不忠極まりなし
    …かくなる上は偽帝討つべし…、と。
    こんなもんでいいのだろうか?」
閻圃「上出来です。必ずや法正殿の琴線に触れるに違いありません」
劉備「しかし、法正が重臣の一人だと言う事は解るが、
    本来、文官なんぞではなく、前線の守備を預かる軍人にこそ
    呼応を誘うべきではなかろうか」
閻圃「重臣法正殿の人脈は多岐にわたります。彼さえかかれば、
    芋の蔓を引くように数多くの重臣が味方についてくれるはず」
劉備「そんなものかね」
閻圃「そんなものです」
劉備「解った。お前を信じよう」
閻圃「ありがとうございます」

139 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 10:46
うおぉ、先が楽しみー。呂布の大暴れ期待age。

140 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 16:12
呂布、柴桑へ進撃中。そう伝えた急使の前で、さすがに周瑜は顔色を失った。

周瑜 「馬鹿な、そんな・・・海からだと・・・」
魯粛 「都督、一刻の猶予もありません。直ちに軍を返しましょう」

周瑜は即答しない。ややあって返された言葉は、魯粛を唖然とさせるものであった。

周瑜 「・・・いや、このまま襄陽を攻め落とす」
魯粛 「何ですと?都督、本気でそのように言われるか」
周瑜 「殿には耐えてもらう。もらわねばならぬ。その間に襄陽を落とせば」
黄蓋 「いい加減に戯れ言は止められよ、周瑜殿」

黄蓋の口調は静かなものであったが、その双眸には抑え切れぬ怒気の炎が灯って
いた。場の空気が、更に緊張感を増す。

黄蓋 「我らが襄陽を落とし、荊州を占領したとて、揚州が蹂躙され、殿が討たれれば
    全ては無に帰する。可及的速やかに全軍を柴桑に返すべし」
魯粛 「最悪の場合、柴桑は四方より攻め込まれることになりまするぞ。北からは
    合肥の高順、東より呂布の本隊、西からは劉表の追撃。更に、不穏な動きを
    見せている山越族も呂布の動きに呼応しないとは限りませぬ。今や柴桑は
    死地となりつつあります。我らが戻らねば、殿を守ること能わず」
周瑜 「だが、それでは荊州は・・・天下は・・・」

刹那、黄蓋の拳が周瑜の面に叩き込まれた。地に倒れ、うめいた周瑜を、黄蓋が睨みつける。

黄蓋 「幻の天下を追うなら一人で追うがいい。だが、殿を幻の供物にすることは決して許さぬ」

誰一人動かない。言葉もない。暫しの重い沈黙の後、周瑜は机に手を掛け、ゆっくりと
立ち上がった。右手で顔を抑えながら、苦渋に満ちた声で諸将に告げる。

周瑜 「・・・軍を返す。準備せよ」

141 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 16:25
濡須口で合肥の呂布軍と対峙している甘寧も、周瑜と同じく対応に苦慮していた。呂布の本隊と
呼応して、合肥から呂布軍が南下してきたのである。柴桑を救うために軍を返せば、高順の軍は
長江を渡ってくる。そして猛烈な追撃を受け、甚大な被害を被ることになるだろう。だが、ここで
合肥の軍勢を食い止めるとすれば、呂布の本隊は殆ど兵の残っていない揚州を一気に駆け抜け、
易々と柴桑に達する。そうなっては、孫権を救う途は残されていない。周瑜の本隊が軍を返し、
長江を下ったとて、呂布の軍より先に柴桑に達することができるかどうか。劉表の軍もここぞと
ばかり追い打ちを掛けてくるのは目に見えている。

だが、甘寧は速断の将である。四方の状況を把握するや、即座に決断した。

甘寧 「軍を返し、柴桑に向かう。柴桑の手前で街道に陣を敷き、周瑜殿の本軍が戻るまで、
    呂布軍の進撃を食い止めよう」

水上ならばともかく、陸の上で呂布の進撃を阻むことができるとは、甘寧は思っていない。しかし
孫権を守るには、これしか方法は見出せなかった。自らが呂布軍を食い止め、周瑜の帰還を待つ。
甘寧はこの男らしく、飄々とした態度の中で死を覚悟した。


甘寧の船団が長江を遡って行く。その様子を視認した斥候の報を受け、高順は満を持して
全軍に命を下した。

高順 「合肥の守備に宋謙を残し、残りは全軍渡渉。将軍の本隊と呼応して、柴桑を目指す」

142 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/22 20:18
審配が呂布に降るって、いくらなんでも・・・

143 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/23 22:28
劉備は南鄭を漢中の新都とし、軍備に力を入れつつあった。
幸い、漢中は戦乱の害を被っておらず、漢中の兵を、
劉備の色に塗り替えるのに大きく時間はかからない。

関羽「兄者、成都より補佐役が派遣されてきたそうですな」
張飛「張松って奴のことだろ。小兄はもう会ったのか?」
関羽「いや、まだお目にかかっていない」
張飛「あいつが休んでいる宿舎に簡雍と挨拶をしてきたが、そりゃあひどい面だったぜ」
劉備「そうか。噂どおり、ひどい面か…」
張飛「なに、ニヤニヤしてるんですかい」
劉備「いいから張飛、その宿舎まで共をしろ。私も彼の顔を拝みに行こうと思う」
張飛「えっ、あっちから来るのを待つんじゃないのかい」
関羽「あれはきっと劉璋の目付です。腰の低い態度で出る事はありませんぞ」
劉備「だからこそ、稲穂が垂れるように頭を下げて挨拶をせねばならんのだ」

数刻後。粗末な宿舎に、劉備とその兄弟の馬が止まる。

劉備「張紹殿」
張松「あんたは?」
劉備「漢中の守りを預かる劉玄徳と申します」

張松は劉備自ら出向いてくるとは思っていなかったので少し面食らった。
お互い挨拶を済ませると、張松は「私は回りくどい話は苦手ですので」
といい、姿勢を正して軍礼した。

張松「法孝直より話はうかがっております。彼の願いは天下の安寧」
そして、私も孟子敬もそれに同心するものです。
そう続けた。

張松「これはほんの手土産です」

張松の汗ばんだ手に、益州全域の軍用地図が握られていた。

144 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/23 23:12
それから半年ほども後のこと。
荊州に周瑜の軍勢が現れたという情報が大陸全土に伝わった。奇襲である。
荊州は呂布に味方する荊州牧劉表が統治する州。
かの地を攻めるということは、捨て置けばやがて成し遂げられたであろう、
呂布の築く天下を否定し、彼との戦をも辞さぬという宣言になる。

法正「見上げた覚悟でございますな。まず陛下には出来ますまい」
劉璋「それは朕を見下げているのか」
法正「とんでもございません。所詮、孫権や周瑜などは無謀の輩。
    民草を思い、労わることの出来る陛下には真似の出来ない事と、
    そう申し上げたかったのでございます」
法正「それにしても弱ったことになった…」

その日の劉璋は珍しく沈鬱な顔を見せていた。
益州巴郡に駐屯する征東将軍孟達が、独断で荊州に兵を乗り入れたのである。
どういう意図でそんな真似をしたのか、そして孟達軍の矛先すら解らない。
やがて成都に孟達からの使者が届く。

『今こそ好機。あの呂布に痛打を与えるなら今をおいて他になし。
 陛下の御為、命を捨ててその御威光を天下に知らしめる事こそ我が天命、
 火急の大事ゆえ誰とも語らうことなく兵を出した事、お許し下さい。
 もし許されざる事ならば、陛下より直々に討伐を受ける覚悟もございます。
 ただしその儀はなにとぞ、我が義挙をご照覧された後に願いたく存ずる次第』

劉璋「……ひょっとして孟達は、この機を利して独立を狙っているのか」
法正「孟達を許せば、彼の奪った領土はそのまま陛下のものになりますが、
    呂布を敵に回してしまう事になりますな」
劉璋「だが朕は、呂布とは戦いとうない。静観はならんのか」
法正「それもよろしゅうございますが、決断を遅らせるだけです。
    もっとも、時代の流れがこう激しくては先の事も見えませぬゆえ、
    決断を遅らせるのは、そう悪いことでもないのでしょうが」
劉璋「孟達の戦ぶりを見て、それから後の事を決めよう。朕は静観する」

145 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/23 23:58
周瑜の軍が撤退の準備に取り掛かっている。
蔡瑁が、「この機を逃してなるものか、追撃隊を出すべし」
と熱く主張したが、カイ越が蔡瑁の言を遮る。

蔡瑁は陰気くさい面を出しやがって、と忌々しげな気持ちで彼の眼を見た。

蔡瑁「なにゆえに追撃を許さんのだ」
カイ越「巴より長江の北岸沿いに南郡を抜けて、我らの江陵へと迫る兵団がある」
蔡瑁「…ほう。この機に乗じて劉璋までが出張ってきたか」
カイ越「どうもそうらしい。よって江陵に援軍が必要である」
蔡瑁「では、軍を二つにわけよう。周瑜軍の追撃は俺、江陵への援軍は文聘だ」

ふん、さすがは臆病将軍。明らかに勝てる戦ばかり引き受けて、
それが危うい時は人に任せる。一度、負け戦の味を知ってしまえば
普段大言壮語ばかり繰り返す軍人も、蔡瑁みたいにつまらない男になってしまうのか。

カイ越は心中、密かに唾を吐き捨てる思いで蔡瑁を見た。

彼は蔡瑁が一度、寡兵の劉備軍、しかも女子供を含めた流浪の集団に
途方もないほど蹴散らされて以来、辛らつな眼でこの男を見ている。

蔡瑁「なんだ、その眼は」
カイ越「いや、さすがに見事なご判断だと思ってな」
蔡瑁「そうであろう。それでは文聘」
文聘「…はっ」
蔡瑁「手勢を連れて西に向かえ」

146 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/24 18:36
柴桑に二十里の地点で、呂布は進軍を停止させた。眼前に敵陣。風に翻るは「甘」の旗。
陣容はおよそ一万五千というところか。陣を固く構え、不退転の意志を明確に示している。

呂布「船で川を遡上したか、さすがに速いな。いずれ高順も追いつくだろうが」
張遼「待っている暇は、ありませんな」
呂布「そうだな」

呂布は素早く魚鱗の陣を組む。先陣に張遼。後陣に呂布。一撃撃砕の構えである。

呂布「さて、始めるか」

遠乗りにでも出掛けるかのような呂布の口調。そして、全軍が一気に動いた。張遼の一万が
真正面から甘寧の堅陣にぶつかって行く。甘寧の陣から矢が飛ぶが、進軍を抑えられる程の
ものではなかった。激突。馬蹄の音と鋭い金属音が、天地の狭間を満たした。

甘寧「一兵たりとて通すな。はね返すのではない、陣を軽く緩め、敵の圧力を受け止めろ」

甘寧の指示が全軍に飛ぶ。だが、張遼の圧力は尋常ではない。陣を緩めようにも、その一瞬の
隙を狙われ、騎兵の突入を許せば、一瞬にして陣は崩壊する。堅陣であるだけに、一度崩れれば
取り返しのつかないことになりかねないのだ。

それでもいくらかの時を掛けて陣を緩め、張遼の圧力を上手く包み込んだかに見えた、その一瞬。
張遼の陣が二つに割れた。その間から撃ち放たれた、一本の矢。先頭には呂布と赤兎馬。

呂布「切り裂け」

その一言を残し、呂布の一万が一直線に甘寧の陣へ飛び込んで行く。恐ろしいまでの速度と切れ味。
甘寧の陣が牛刀で切り裂かれるかのように、二つに分断された。さすがの甘寧が、全く対応できない。
呂布の軍は易々と敵を突っ切り、甘寧の陣の背後に回った。

147 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/24 18:37
一旦分かれた張遼の陣も、再び一つになって猛攻を仕掛けてくる。甘寧の軍は、前後から挟み撃ち
される格好になった。陣の前からは、張遼の強烈な圧力。後背では、呂布の軍が縦横に駆け回り、
確実に甘寧の陣を切り取って行く。

さほどの時をおかず、甘寧の陣は崩れた。百から五百の兵がひとかたまりになって、ばらばらに
逃げて行く。だが、二千ほどの軍勢は未だ固くまとまり、張遼の攻撃を巧みに受け流しながら、
味方の兵の逃亡を助けていた。大勢が決し、合流した呂布と張遼が嘆声を上げる。

呂布「強いな」
張遼「少しく時を頂ければ、私が蹴散らしますが」
呂布「闘いたい気持ちは分からぬでもないが、あれは強いぞ。お前でも手間取るだろう」

呂布は傍らから弓と矢を出した。弓を構えたまま、剛胆にも、一騎で甘寧の陣に近づいて行く。陣の
中央で必死の防戦を続けていた甘寧も、呂布に気付いた。こちらは一言も発せず、即座に弓を構える。

弓を構えた二人の将。呂布と甘寧の視線が、束の間に交差した。そしてその視線を追うかのように、
二人の弓から矢が放たれる。

呂布の矢が甘寧の肩を射抜く。呂布の方は小さく首を動かし、殺気に満ちた矢を、すいと流しただけ
であった。甘寧は肩を押さえ、呂布の面を強く睨む。やがて双眸から力が消え、甘寧は落馬した。

それで、この闘いは終わりだった。最後まで抵抗した二千の兵は、傷つき落馬した将を拾い上げ、
静かに後退して行く。呂布も張遼も、敢えてそれを追おうとはしなかった。

呂布「手荒い歓迎だったな。さて、孫権に会いに行くか」

148 :無名武将@お腹せっぷく:02/09/25 04:50
寝る前にあげておこう。
孫権、劉備が帝位につく前に滅びるなよ(w

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